森本 太郎  静謐のありか    5/11–6/5
襞Ⅰ/キャンバス(デニム)にアクリル/1167x727mm/2017年

森本 太郎  静謐のありか    5/11–6/5

散歩の際に見つけたある家の窓辺にあったカーテン、その時気になって撮ったものが、見返した今、森本の感覚を受け入れるものになったといいます。森本は、印刷物や写真などの画像をコンピューター上で色面に変換してそれをキャンバスにトレースするという方法で絵画制作しています。本展では、布の襞をモチーフにした新作を中心に、モチーフのイメージの光と影、森本の立体的な線が作り出す光と影、そして襞状の波打つ動き、波状の線がみせるうねり..、イメージでありながら同時に物質でもあるレリーフのような佇まいの絵画が展開されます。ぜひご高覧ください。

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展覧会について ( 岡村多佳夫 美術評論家 )

「静けさは力である」。誰の言葉であったかは失念したが、ドラクロワに強い印象を与え、印象派の作家たちにも影響を与えた19世紀のイギリスの風景画家ジョン・コンスタブルについて語ったものの中の一文である。もちろん、ここはコンスタブルや、風景画の問題について語る場ではない。ただそれは、今回は「静謐」であるという森本太郎の話を聞いたときに瞬時に浮かんだ言葉であった。
表現者が、何をもって「静けさ」を見せるか、あるいは感じさせるかはさまざまであろう。表現の押しつけがましさがないものを、「静けさ」と言うこともできるだろうが、森本の場合、押しつけがましくないけれども、それとはまったく異なる。対象を無化していくことによって、見えざる本質的な部分をあからさまにしようとする彼の表現は、たとえて言えば、マグマが地表面に顔を出す寸前の「静けさ」というべきものであろう。それはまたあらゆる自然に対しても言えることである。密やかに溜めこまれていく内部エネルギー。それは見えないからこそ私たちの想像力を刺激する。そして、その気配に満ちた彼の作品の並ぶ、ヴンダーカマー(驚異の部屋)で私たちは安らぎを覚えるのだろうか、あるいは彼の透徹した目が持つ無意識の諧謔性にうろたえるのだろうか。

期間
2017年 5月11日(木) – 6月5日(月) 12:00-19:00 (最終日は-17:00) 終了しました
※期間中の水曜・日曜・祝日は休廊いたします。
場所
GALLERY TAGA2
オープニングパーティー
5月11日(木)18:30-20:30 
お問い合わせ
info@gallerytaga2.com  田賀