安井 道雄  見ることの可能性 ( 7/7 – 8/1 )
「夏の終わりに吹いた風」 ゼラチンシルバープリント、バライタ紙 8x10 inch 2013年 © Michio YASUI

安井 道雄  見ることの可能性 ( 7/7 – 8/1 )

写真家 安井道雄の個展を開催いたします。
見ること、見ることを見せること、そして残すこと。安井道雄はこのような写真の本質や目的を常に考えながら制作し、写真をとる行為は感覚と概念を行き来すること、と話します。
写真のストレートな魅力と、捉えた対象の先にあるなにものかに対峙させる作品展。
写真誕生のころの状態を再現した作品も数点展示予定です。
皆様のお越しをお待ちしております。

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展覧会について ( 岡村多佳夫 美術評論家 )

 今回の安井さんのテーマが「見ること、非時空間」と聞いて、ジャン(ハンス)・アルプの言葉が思い出された。それは、「大聖堂に差し込む光を「見る」、「観る」、「視る」。それを造形化すること」。アルプは、さまざまな「みる」という動詞を使いながら「みる」行為によって、光という移ろいゆく時の中で変わっていくものを「みる」行為によって、生み出される観念を、感情を、彼方の世界を実体化しようとした。それ故、その彫刻家が見、表そうとしたものが、抽象的になるのは必然であったであろう。とはいえ、物質性が顕わになる彫刻において、事物と空間の関係性、すなわち空間の一部である事物と、事物を取り巻く空間、そしてそれらを明らかにする光を統合し、造形化させるのは非常な困難さをもたらすといえないだろうか。それは瞬間的に見たものが内部に及ばす情動が、見続けることによって、そしてそこから生じる思考によって変換され、操作されてしまうからである。
 一方で、写真は同様に操作、あるいはフレーミングされるとはいえ、表現者の瞬時の情動は留め置かれる。というのも、それこそが、写真家がシャッターを押す契機となるからだ。
 移ろいゆく光の瞬間瞬間が明らかにしてくれる世界がいかなるものかを瞬時につかみ取り、内部に湧き上がる情動とともに表現している安井さんの写真は、写し出されたもの(人物であれ、物であれ、風景であれ)が抱え込んだ時間と空間がいかなるものであったかを、そして事物を取り巻く空気感を提示してくれる。

期間
2016年 7月7日(木) – 8月1日(月) 12:00-19:00 (最終日は-17:00) 終了しました
※期間中の水曜・日曜・祝日は休廊いたします。
場所
GALLERY TAGA2 (小田急小田原線「祖師ヶ谷大蔵駅」徒歩5分)
オープニングパーティー
7月7日(木) 18:30-20:30
お問い合わせ
info@gallerytaga2.com  田賀