松原 奈々  連想フォルム      ( 3/31– 4/25 )
「観覧車 (Ferris wheel)」紙 30x30cm 2014年 © MATSUBARA Nana

松原 奈々  連想フォルム ( 3/31– 4/25 )

誰か(何か)の気配が残っているような感覚を覚えるもの。
特定の時間や場所を越えたところにあるもうひとつの世界。
そういうものに興味があります。
私の作品は、描くというより、辿ることで生まれる形(フォルム)であり、
それが誰かの記憶の何処かと結びつき、新しい形となって繋がっていくことが
大切なのだと考えています。
いわば文字のない手紙であり、物語であり、形が放つ遊びやリズムのようなものです。
—松原 奈々

本展では「散歩」という言葉を起点に、そこから連想する形を、トレーシングペーパーや封筒を使った紙の作品、そして作家にとって初めての試みとなる磁器作品などで表現します。
連想ゲームのように、始めの一点から派生していくとりとめなく曖昧な連なりを形にしながら、「連想フォルム」はどこまでも続いていきます。
GALLERY TAGA 2では15年ぶりとなる松原奈々の個展、ぜひご高覧下さい。

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展覧会について ( 岡村多佳夫 美術評論家 )

 かつて画家パウル・クレーは原始時代からの線描に興味を持ち、それらを描いている。そしてそれを頭の中で、記憶をたどりながらさまざまに取り出していった。それは、彼が言う「芸術とは目に見えるものをそのまま再現することではなく、目に見えるようにすること」である、ということの実践であったということができるだろう。そこにあるのは、芸術の本質は単なる再現芸術にあるのではなく、目の前にある事象を熟視し、感じ、考える中で見えてくるものを表さなければならないということなのだ。もちろんそれらは、切れぎれの、分割されたものとして立ち現われる。そして、それらが融合し、絵画が、詩が生まれる。
 今回の松原奈々の作品は「散歩」がキーワードとしてあるが、そこには歩き、立ち止まり、戻るなどの様々な軌跡が残される。そして、その中で思考や、感覚は異なる空間をさまようことも当然のごとくあるに違いない。それが言葉を生む。それらが交感して、詩になり、歌になる。
 果たして、今回の彼女の作品が、ジョアン・ミロの言う「詩的絵画」なのか、あるいはロベール・ドローネのような「歌うことができる絵画」なのかたのしみである。

期間
2016年 3月31日(木) – 4月25日(月) 12:00-19:00 (最終日は-17:00) 終了しました
※期間中の水曜・日曜・祝日は休廊いたします。
場所
GALLERY TAGA2
オープニングパーティー
4月2日(土) 18:00-20:00
お問い合わせ
info@gallerytaga2.com  田賀